まず一例。
下の写真をご覧下さい。チェーンのプレート間の潤滑不足でOリングが切れています。
このバイクチェーンの写真は、交換後から5,000キロも走っていないものですが、メンテナンスを全くしなかったためにこんな状態に・・・。 こうなってしまったバイクチェーンは完全にアウトです!
もう一例。
これは、パッと遠くからだとキレイなようにも見えますが…
近づいてみると、チェーンは赤錆びと潤滑不足でカサカサになっています。(左写真)
スプロケットの歯もかなり傷んでいて(右写真)、こうなってしまったら両方交換しなければいけない状態です。
(画像をクリックで拡大表示ができますのでよくご覧下さい。)
さらに近付いてみると…
なんとバイクチェーンのOリングが無くなっています(写真左)!違う箇所では、Oリングがある部分と無い部分でまばらになっていたり(写真右)。
これではせっかくのシールチェーンもゴールドチェーンもまったく意味がありません!
オイルシール(OリングやXリングのことです)はシール内の油膜を保つ役目で立派な機能部品なのですが、シールそのものにも油分が必ず必要です。上の写真のように油分がカラッカラな状態は致命的です。
こうなってしまってから慌ててチェーンオイルやチェーンクリーナを買ってメンテナンスをしても完全に手遅れです。
メンテナンスの役割は、劣化したバイクチェーンの回復ではありません。 チェーンが劣化していく進行スピードをなるべく遅らせることです。
新しいチェーンに交換したときからしっかりと定期的な洗浄・給油・調整を行わないとチェーンは、上の2例のようにあっという間に駄目になってしまいます。そのかわり、きっちりとバイクチェーンのメンテナンスをすれば、5000kmの2倍どころか、3倍以上は確実に長持ちしますよ!
今回の2つの例は極端にアウトな写真です。
もしお客様のバイクチェーンが写真のような状態でしたら、早めに新しいチェーンに交換して下さい!
そして今度はメンテナンスをしっかりして長持ちさせて下さい!
バイクチェーンは重要保安部品でもありますし、車重・パワー・トルクなどの駆動力が集中する部品ですから、 常に気を掛けてあげて良い状態を保ちましょう。
さぁ、今すぐ自分のバイクのチェーンをチェック!!チェック!!
≪次回は『危険!劣化したバイクチェーンの内部はこんな状態なんです!』の巻です。≫